水道施設の民間事業者による運営をめぐり議論─水道法の改正
ロー・フォーラム 立法の話題(法学セミナー)| 2019.01.15
国会で成立する法律は数多くに及びますが、私たちの社会の制度変更に影響の大きい立法、私たちの生活に影響の及ぼすような立法など、注目の立法を毎月ひとつずつ紹介します。
月刊「法学セミナー」より、毎月掲載。
月刊「法学セミナー」より、毎月掲載。
(毎月中旬更新予定)
◆この記事は「法学セミナー」769号(2019年2月号)に掲載されているものです。◆
法案の提出・成立
水道法により原則として市町村が経営するものとされている水道事業については、水道施設の老朽化が今後ますます進むと見込まれる一方で、人口減少に伴い、料金収入が減少するとともに、事業を担う人材も不足するなど、深刻な課題に直面しているといわれている。
このような状況を踏まえ、水道事業の広域連携や多様な官民連携を進めるとともに、水道事業者等に対し水道施設の適切な管理を求めること等により、水道の基盤の強化を図るため、政府は、水道法の改正案を昨年の通常国会に提出した。
法案は、昨年の通常国会では、衆議院で可決されたが、参議院で継続審査となり、昨年の臨時国会中の12月に成立した。