対談:ISFJ の活動から見る経済論文を書くコツ(経済セミナー2020年8・9月号)
特集から(経済セミナー)| 2020.07.28
ISFJ (日本政策学生会議) という、学生がチームを組んで論文を執筆し、政策提言を行う発表の場がある。この対談では、学部生に論文指導を行いながら ISFJ に積極的に参加されている大阪大学の赤井氏と明治大学の千田氏に、その活動についてご紹介いただきつつ、その活動から見えてくる経済論文の書き方やコツ・心得についてお話しいただいた。
1 ISFJ とは
— 対外的な学部生の論文発表の場である ISFJ (日本政策学生会議) について、その概要や目的、現在の取り組みや規模などについてご紹介いただけますか。
千田 ISFJ は、中室牧子先生が慶應義塾大学の学部生だった 1994 年に始めた、学生が政策提言をする組織です。ISFJ のパンフレットを見ると 2020 年で 25 周年ですから、歴史はかなり長いですね。
ISFJ の特徴は、一つは学生が運営しているということです。非常に多くの論文が提出されますが、各分野の専門家の先生方にお願いしたり、政策に関わるゲストの人にお願いしたりするなどして、専門的に評価をしています。そしてそのすべてのプロセスを学生が調整しています。