(第17回)相関と因果 — 相関があるから因果関係があるとは限らない
現実を「統計的に理解する」ための初歩の初歩(麻生一枝)| 2021.03.11

(毎月中旬更新予定)
アメリカの大学の統計学で授業が相関の単元に入ると、呪文のように叩き込まれる言葉がある。
Correlation does not necessarily means causation.
「相関は、因果関係を必ずしも意味しない。相関が、因果関係を意味するとは限らない。」が、それだ。
2 つの変数の間に相関があっても、つまり、2 つの変数の間に、
片方 (変数 x) が増加するにつれて、もう片方 (変数 y) も増加する (正の相関)
あるいは、
片方 (変数 x) が増加するにつれて、もう片方 (変数 y) が減少する (負の相関)
という関係があっても、
「x が原因で、y が起こっている」「x が、y を引き起こしている」(因果関係) とは必ずしも言えない、
という意味だ。
