『痴漢を弁護する理由』(編:大森顕、山本衛)
一冊散策| 2022.11.16
目次
- はしがき
- 物語にでてくる主な刑事手続について
第一話
- 被害者・井藤果歩――一〇月三日
- 事件との遭遇
- はじめての警察署
- 弁護士・新橋将男――一〇月三日
- 事件の配点
- 厚すぎるアクリル板
- 認めなければ、出ることはできない!?
- 「黙秘します」とだけ答えてください
- 時間との闘い
- 弁護士・新橋将男――一〇月四日、一〇月五日
- 裁判所の判断
- 検察官・江藤恭介――一〇月四日
- ありふれた事件
- 事件性、犯人性
- おびえきった表情
- 弁護士・新橋将男――一〇月五日(勾留決定から公判準備)
- 海の底のため息
- 弁護人にしかできないこと
- 検察官・江藤恭介――一〇月九日
- 被害者の涙
- 検察官・江藤恭介――一〇月一二日(勾留期間の延長請求)
- 検察官・江藤恭介――一〇月一八日
- 被害者の嗚咽
- わずかな可能性
- 検察官・江藤恭介――一〇月一九日
- 被疑者の確信・検察官の迷い
- 小説や映画と事件処理は違う
- 検察官・江藤恭介――一〇月二二日
- 導き出した結論
- 被害者・伊藤果歩――一〇月五日
- 家族の気遣い
- 被害者・伊藤果歩――一〇月九日
- 検察庁での動揺
- 被害者・伊藤果歩――一〇月一九日
- もう、怖がる必要はない
- 弁護士・新橋将男――一一月五日(起訴、そして裁判へ)
- 薄い証拠のファイル
- 勝負は反対尋問
- 弁護士・新橋将男――一二月七日
- 初公判
- 弁護士・新橋将男――平成三一年一月九日
- 被害者尋問
- 弁護士・新橋将男――平成三一年一月一九日
- 思いがけず見つかった「武器」
- 裁判官・和久田真美――平成三一年一月九日
- 誤判という深淵
- 合議の潮目
- 裁判官・和久田真美――平成三一年一月一九日
- 司法という巨大装置
- 裁判官・和久田真美――平成三一年一月三〇日
- 上の空の裁判官
- 裁判官・和久田真美――平成三一年二月一日
- 被害者の見たものは……
- 裁判官・和久田真美――平成三一年二月二四日
- ジャンプ!
- 裁判官・和久田真美――平成三一年三月三日
- 二つの判決文――オセロの駒
- 裁判官・和久田真実――平成三一年三月八日
- 裁判官室だけに灯る明かり
- 裁判官・和久田真美――東京地方裁判所・平成三一年三月二二日
- 判決日の朝
- 裁判官・和久田真美――平成三一年三月二四日
- いつか法廷で
- 検察官・江藤恭介――令和一年五月一七日
第二話
- 加害者・岡貫宏――九月一日
- 抑えきれない衝動と後悔
- 慣れてしまった取り調べ
- 警視庁武蔵野署一三番
- きっかけは「清涼感」
- 加害者の妻・岡貫久美――事件の連絡から相談まで
- 警察からの電話
- 弁護士へのはじめての相談
- 弁護士・山下燎――出勤
- 加害者・岡貫宏――検察庁での取り調べ
- 検察庁立川支部・同行室
- 弁護士・山下燎――接見室
- アクリル板越しの世界
- 知らされた知りたくない事実
- 勝負は勾留決定
- 勾留請求の結果
- 妹弁に叱られる兄弁
- 被疑者・杜多佑子――弁護士事務所での示談
- 弁護士・山下燎――示談交渉と依存症治療を知る
- 叩き割られた家族写真
- トラウマ
- 専門家によるカウンセリング
- 石原医師との面会
- 痴漢は「生きがい」
- 性嗜好障害治療の実際
- 受容と共感
- 加害者の妻・岡貫久美――夫の釈放、そしてプログラムへ
- カウンセリングで知った夫の過去
- 医師からの助言
- 弁護士・山下燎――石原医師との再会
- 被害者との二回目の示談交渉
- 被害者・杜多佑子――示談の締結
- 加害者・岡貫宏――その後
- 弁護士・山下燎――事件を終えて