出題(2023年2月号掲載分)/応募締切(2月8日)/解答(2023年5月号掲載)
出題1
辺の長さが 3,4,5 のピタゴラス三角形をつないで凸多角形を作る.それを凸 N 角形としたとき,N の最大値を求めよ.ただし,ピタゴラス三角形はすべて同じ大きさとする.裏返しは可能である.また,多角形の内部にすき間があってはいけない.下に凸七角形の例を示す.
出題:小谷善行
出題2
すべての原始 n 乗根を根にもつ既約多項式 Φn(t) を円分多項式といいます.例えば,Φ3(t)=t2+t+1 や Φ6(t)=t2−t+1 となります.この場合,2 つの根はそれぞれ,絶対値が 1 で偏角が 2π3,4π3 と π3,−π3 となる複素数となります.このとき,新しい実数パラメータ a を導入して多項式 Fa(t)=t2+at+1 を考えると,−1≦a≦1 において Fa(t) の根は単位円上にのり,F1(t)=Φ3(t) かつ F−1(t)=Φ6(t) が成り立ち,Φ3(t) と Φ6(t) の 2 つの根を単位円を通して移しています.それらの根の動きは複素平面上ちょうど下のようになります.
このように同じ次数 n の円分多項式 g0(t),g1(t) に対して,ある実数パラメータ a をもつ実数係数 n 次多項式 Ga(t) が
(1) Ga0(t)=g0(t) かつ Ga1(t)=g1(t) を満たし
(2) Ga(t) は a0 と a1 の間において根をすべて単位円上にもつ
とき,Ga(t) を g0(t) と g1(t) の間を繋ぐ補間多項式と呼ぶことにしましょう.
先程の例において,Fa(t) は Φ3(t) と Φ6(t) を間を繋ぐ補間多項式となります.実は F0(t)=Φ4(t) にもなっており,すべての 2 次の円分多項式はこのたった 1 つの補間多項式 Fa(t) によって繋がっていることになります.
4 次の円分多項式は全部で Φ5(t),Φ8(t),Φ10(t),Φ12(t) だけあります.これらを繋ぐ補間多項式は存在するでしょうか,もし存在するならどのようにとればよいでしょうか? 複数の補間多項式によって繋いでも構いませんが,a と t の多項式など,なるべくシンプルな解答をお待ちしております.さらに,ほかの次数ではどうなるでしょうか?
出題:丹下基生
応募規定[解答掲載2023年5月号]
郵送の場合
B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:2月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.
〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係
メール送信の場合
B5判のサイズで,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:2月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).
解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.
投稿フォームが上手く動かないなどの場合は,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.
注意事項
- 締切:2023年2月8日
- 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
- 年齢を忘れずにお書きください.
- 解答用紙は両面の使用を不可とします.
- 解答用紙はご返却できません.
- 問題のご感想も歓迎します.
- 出題掲載号:数学セミナー2023年2月号
- 解答・講評は,本誌2023年5月号にてご確認ください.
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