(第9回)JICAヨルダン青少年精神保健プロジェクト(2)
紛争・災害と子どものこころのケア――世界の精神保健の現場から(田中英三郎)| 2023.06.02

(毎月上旬更新予定)
今月は先月に引き続き「難民を含む子どもに対するコミュニティレベルの精神保健・心理社会的支援の強化プロジェクト(以下、本プロジェクト)」についてご紹介します。
2021年8月末に、私は満を持してヨルダンの地に立ちました。出国前には、新聞やテレビなどのメディアの取材を受ける機会があり1)2)、否が応でもモチベーションは高まっています。「わざわざ日本からやってきたからには、ヨルダンの子どもたち、紛争で傷ついた難民の子どもたちのために、何か意味のあることを成し遂げなければ」という思いでいっぱいでした。
脚注
1. | ↑ | 「阪神大震災のトラウマ治療の精神科医、ヨルダンへ派遣 JICA」朝日新聞DIGITAL、2021年9月6日 |
2. | ↑ | 「コロナ禍に必要な子どものケアとは」サンテレビNEWS、2021年8月19日 |

2001年愛媛大学医学部を卒業、精神科医師。ユニバーシティカレッジロンドン(UCL)等で社会疫学を研究、公衆衛生学修士、博士(医学)。国立国際医療研究センター、国境なき医師団、都立梅ヶ丘病院、兵庫県こころのケアセンター等を経て、2021年よりJICAヨルダン事務所・ヨルダン保健省精神保健政策アドバイザーを務めている。