出題(2024年1月号掲載分)/応募締切(1月8日)/解答(2024年4月号掲載)

エレガントな解答をもとむ(数学セミナー)| 2023.12.11
 『数学セミナー』のコーナー「エレガントな解答をもとむ」の出題を掲載します.奮ってご応募ください.解答・講評(3ヶ月後)は,本誌にてご確認ください.

(毎月10日頃の掲載予定)

$\def\t#1{\text{#1}}\def\dfrac#1#2{\displaystyle\frac{#1}{#2}}$

出題1

$\triangle\t{ABC}$ の内部に一点 $\t{P}$ をとり,$\t{P}$ を通って 3 辺 $\t{BC},\,\t{CA},\,\t{AB}$ に平行な線を引き,それらが辺と交わる点を順次 $\t{D},\,\t{E};\,\t{F},\, \t{G};\, \t{H},\, \t{J}$ とします (図参照).

ここでこれらの 6 点 $\t{D},\,\t{H},\,\t{F},\,\t{E},\,\t{J},\,\t{G}$ が同一の円周上に載るための,点 $\t{P}$ の位置に関する必要十分条件を,ベクトルなどを活用して,表現してください.

付記 この点 $\t{P}$ は,いわゆる三角形の「五心」の内には入りませんが,それらに続く重要な点であり,いろいろの名があります.余裕があれば,そのとき 3 本の小線分 $\t{GJ},\,\t{DH},\,\t{EF}$ の長さが相等しいことを示し,それらの共通の長さを,3 辺長 $a=\t{BC},\, b=\t{CA},\, c=\t{AB}$ によって表してください.

出題:一松 信 (京都大学名誉教授)

出題2

自然数 $m,\,n$ に対して,累乗の和
\begin{align*}
S_m (n) = \sum_{k=1}^n k^m = 1^m + 2^m + \cdots +n^m
\end{align*}についての問題です.$m = 1,\, 2,\, 3$ については
\begin{align*}
& S_1 (n) = \sum_{k=1}^n k = \frac{1}{2} n (n+1) \\[5pt]
& S_2 (n) = \sum_{k=1}^n k^2 = \frac{1}{6} n (n+1) (2n+1) \\[5pt]
& S_3 (n) = \sum_{k=1}^n k^3 = \left\{\frac{1}{2}\,n (n+1)\right\}^2
\end{align*}という公式が,高校の教科書にも載っています.これらの公式を見て,

「あっ,$S_1 (n)$ の二乗は $S_3 (n)$ に等しいんだ」

と思った人も多いはずですね.では,これ以外に,

累乗すると,2 つの公式が等しくなる場合,

すなわち,すべての自然数 $n$ について
\begin{align*}
S_p (n)^a = S_q (n)^b
\end{align*}が成り立つ自然数 $p,\, q,\, a,\, b\ (p < q)$ があるでしょうか? 調べてみてください.

累乗の和の公式は,なじみのある話題ですので,『数学セミナー』の賢明な読者の皆さんには,やさしい問題でしょうか? 「エレガントでない長い解答」を「エレファントな解答」という,古くからの表現がありますが,それに対抗して言うと,「ビビッ」とくる「エレキテルな解答」をお待ちしています.

出題:中内伸光 (山口大学大学院創成科学研究科)

応募規定[解答掲載2024年4月号]

郵送の場合

B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:1月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.

〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係

メール送信の場合

B5判のサイズで,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:1月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).

解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.

「エレガントな解答をもとむ」解答投稿フォーム

問題番号  :
氏名    :
確認用メールアドレス(任意):

このアドレスに,投稿確認用のメールをお送りします.
受信確認が不要な方は空欄で構いません.
編集部に届くメールと同内容のものを送信しますので,お送りいただくPDFファイルも添付されます.
メールアドレスは返信用に使うだけで,収集することはありません.

※解答PDFを添付して下さい

(1)投稿フォームが上手く動かない,(2)受信確認メール希望の方でメールが届かない,などの場合,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.

注意事項

  • 締切:2024年1月8日
  • 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
  • 年齢を忘れずにお書きください.
  • 解答用紙は両面の使用を不可とします.
  • 解答用紙はご返却できません.
  • 問題のご感想も歓迎します.
  • 出題掲載号:数学セミナー2024年1月号
  • 解答・講評は,本誌2024年4月号にてご確認ください.

「エレガントな解答をもとむ」をすべて見る
最新の「エレガントな解答をもとむ」はこちら

単行本が発売になりました!