出題(2019年2月号掲載分)/応募締切(2月8日)/解答(2019年5月号掲載)
出題1
$n,\,m$ を非負整数とします.このとき,二項係数に関する和
\begin{align*}
\sum_{\begin{subarray}{c}
i+k=n\\
j+l=m
\end{subarray}}
(-1)^i(2i+2j+1)(2k+2l+1)
\begin{pmatrix}i+j\\ i\end{pmatrix}
\begin{pmatrix}k+l\\ k\end{pmatrix}
\end{align*}をより簡単な形で表してください.和は $i+k=n,\,j+l=m$ を満たすような非負整数 $i,\,j,\,k,\,l$ 全体をわたります.
二項係数 $\begin{pmatrix}n\\k\end{pmatrix}$ は ${}_n\t{C}_k$ と書くこともよくあります.
出題:関 真一朗
出題2
正の整数の列 $a=(a_1,\cdots,a_k)$ について,非負整数 $m$ が「$a$ を用いて表せる」とは,$a$ のある部分列 $(a_{i_1},\cdots,a_{i_l})\ (1\leqq i_1<\dots< i_l \leqq k)$ について $m=a_{i_1}+\cdots+a_{i_l}$ が成り立つことと定義します.$a$ を用いて表せる整数全体の集合を $S(a)$ と書きます.例えば,$a=(1,1,4,6)$ のとき,部分列 $(1,4)$ や $a$ 自身についての和を考えると $5,\,12\in S(a)$ ですが,一方で $3\not\in S(a)$ です.($0$ は「空っぽの部分列の和」と考えて,常に $0\in S(a)$ であるとします.)
問1 $n$ を正の整数とします.条件
($\ast$) $S(a)$ が,$0$ から $n$ までの整数の集合 $\{0,1,\cdots,n\}$ と一致する
を満たす列 $a=(a_1,\cdots,a_k)$ が存在するような最小の $k$ (これを $k[n]$ と書きます)を答えてください.また,その最小の長さを持つ,条件 ($\ast$) を満たす列の具体的な構成法を示してください.
問2 正の整数 $n$ について,条件 ($\ast$) を満たす長さ $k[n]$ の列 $(a_1,\cdots,a_{k[n]})$ で $a_1\leqq \cdots\leqq a_{k[n]}$ を満たすものの個数を $d(n)$ と書きます.例えば $n=5$ のとき,$k[5]=3$ であり,上記の条件を満たす長さ 3 の列は $(1,1,3)$ と $(1,2,2)$ なので $d(5)=2$,という具合です.さて,$d(n)=1$ となる正の整数 $n$ をすべて決定してください.
出題:縫田光司
応募規定[解答掲載2019年5月号]
郵送の場合
B5版の用紙をご使用のうえ,解答用紙 l 枚ごとにA:問題の番号(例:2月号問1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.
〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係
メール送信の場合
B5版のサイズで,解答用紙 l 枚ごとにA:問題の番号(例:2月号問1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい.
解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.
投稿フォームが上手く動かないなどの場合は,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.
注意事項
- 締切:2019年2月8日
- 2 問に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,問題ごとにかえてください.
- 年齢を忘れずにお書きください.
- 解答用紙は両面の使用を不可とします.
- 解答用紙はご返却できません.
- 問題のご感想も歓迎します.
- 出題掲載号:数学セミナー2019年2月号
- 解答・講評は,本誌2019年5月号にてご確認ください.