(第13回)被告人のアリバイを証言した証人を偽証罪で逮捕・勾留・起訴―甲山事件(2)
捜査官! その行為は違法です。(木谷明)| 2019.09.17
なぜ誤った裁判はなくならないのか――。
警察官、検察官の証拠隠しや捏造、嘘によって、そしてそれを見抜かなかった裁判所によって、無実の人が処罰されてしまった数々の冤罪事件が存在します。
現役時代、30件以上の無罪判決を確定させた元刑事裁判官・木谷明氏が、実際に起こった事件から、刑事裁判の闇を炙り出します。
警察官、検察官の証拠隠しや捏造、嘘によって、そしてそれを見抜かなかった裁判所によって、無実の人が処罰されてしまった数々の冤罪事件が存在します。
現役時代、30件以上の無罪判決を確定させた元刑事裁判官・木谷明氏が、実際に起こった事件から、刑事裁判の闇を炙り出します。
(毎月中旬更新予定)
甲山事件(2)
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(5) 明白なアリバイをつぶすため事実の歪曲・ねつ造
しかし、証拠ねつ造の最大のものは、第2次捜査の段階で行われたアリバイ潰しである。第1次捜査の際、検察官が悦子さんを起訴に持ち込めなかった最大の理由は、3月19日当夜の犯行時間帯に、悦子さんの明確なアリバイがあったことである。