多様な主体の連携による国民運動を展開:食品ロスの削減の推進に関する法律

ロー・フォーラム 立法の話題(法学セミナー)| 2019.08.16
国会で成立する法律は数多くに及びますが、私たちの社会の制度変更に影響の大きい立法、私たちの生活に影響の及ぼすような立法など、注目の立法を毎月ひとつずつ紹介します。
月刊「法学セミナー」より、毎月掲載。

(毎月中旬更新予定)

◆この記事は「法学セミナー」776号(2019年9月号)に掲載されているものです。◆

法律制定の経緯

我が国では、大量の食品ロス(まだ食べられるのに捨てられる食品)が発生している。その量は、事業系・家庭系合わせて、毎年600万トン以上にものぼると推計されている。国民1人当たり、毎日茶碗1杯分を捨てている計算になる。

食品ロスの問題は、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(2015年9月国連総会決議)でも言及されるなど、国際的にも重要課題となっている。

このような状況を踏まえ、消費者、事業者など多様な主体が連携し、国民運動として食品ロスの削減を推進するため、議員立法により、食品ロスの削減の推進に関する法律が制定された。

法律は、本年5月31日に公布されており(令和元年法律第19号)、同日から6月以内に施行される。

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