感染症に対峙する

特設ページ| 2020.05.25
新型コロナウィルス感染症の世界的流行により、私たちはさまざまなことを見直す岐路に立たされています。過去に私たちは、感染症あるいはパンデミックにどのように対応してきたのでしょうか。また、感染症の猛威は私たちの社会に何を突きつけているのでしょうか。さまざまな角度から感染症に迫った書籍・記事について、特設ページとしてまとめました。

感染症との闘い

▼岡田晴恵『病いと癒しの人間史:ペストからエボラウイルスまで
定価:税込 2,200円(本体価格 2,000円) 発刊年月:2015.10(下旬刊)
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感染症で紡ぐ人間史の決定版。与謝野晶子とスペイン・インフルエンザ、フランツ・シューベルトと梅毒など、この時期に読む気が起きない? …それでも巷ではカミュの『ペスト』が売れているそうですから、ピンと来た人は是非、目次を見てみてください。こちらでは、「あとがき」を公開しています。

▼岡部信彦:編『新興再興感染症:SARSの教訓』(シリーズ:からだの科学増刊)
定価:税込 2,934円(本体価格 2,667円) 在庫なし 発刊年月:2004.04

2003年、世界に衝撃を与えたSARSの流行。近年多発している新たな病原体による感染症と、ふたたび増えつつある従来からの感染症のすべてをコンパクトに解説しています。残念ながら在庫がございませんが、是非図書館でご覧ください。

特集1/身近な感染症とその治療・対策」(柴孝也/編)「からだの科学」2013年冬号通巻276号
定価:税込 2,200円(本体価格 2,000円) 発刊年月:2012.12
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「感染症は医療機関でなく“市中” でいかに発見し、対処するかが肝要」だそうです。家庭内、学校、職場など、自分でできる拡大防止・予防対策についてもよく解説されています。

経済発展と感染症

▼黒崎卓・山形辰史『開発経済学[増補改訂版]:貧困削減へのアプローチ
定価:税込 2,970円(本体価格 2,700円) 発刊年月:2017.03
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エイズ等感染症と特許、治療薬・予防薬開発の課題、途上国への技術移転と経済成長など、発展途上国におけるエイズ等の感染症と技術、医療との関係を考察した章が含まれています。

疫学における感染症分析の試み

▼ホルスト・R. ティーメ、齋藤保久:監訳『生物集団の数学(上):人口学・生態学・疫学へのアプローチ
定価:税込 3,960円(本体価格 3,600円) 在庫なし 発刊年月:2006.11

 

▼ホルスト・R. ティーメ、齋藤保久:監訳『生物集団の数学(下):人口学・生態学・疫学へのアプローチ
定価:税込 4,180円(本体価格 3,800円) 発刊年月:2008.09

数理モデリングの意味から出発し、様々な状況下で生物集団がどう振舞うかを、数学の基本的な道具立てから出発して解き明かします。下巻には、個体群成長モデルをふまえて、ステージ推移と人口学、感染症の疫学へと数理的理論を展開しています。

パンデミックと子どものこころ

▽「特別寄稿/いま、子どもの育ちを支えるためにできること」(野坂祐子)一覧ページ
(1)パンデミックと子どものこころ
(2)子どもへの関わりかた
(3)トラウマのなかで起こる暴力
(4)「安全」と新しい未来のために

新型コロナウイルス感染症が猛威を振るうなか、多くの子どもたちが不安を感じながら家庭で過ごしています。臨床心理士として児童福祉領域や学校現場で活動する野坂祐子先生(大阪大学大学院)に、子どもへの関わりでおとながこころがけるべきポイント、「トラウマインフォームドケア」の視点などについて解説いただきました。

▽子育てのノロイを解きほぐす―発達障害の子どもに学ぶ(赤木和重)
(第7回)感染の不安? 不安の感染?
(第8回)不安のジェットコースターのなかで
(第9回)「まぁ、よしとしましょう」で怒りとつきあう

 

▽特別企画:子どものこころとインターネット
パンデミックと「復活の日」(黒木俊秀)

「こころの科学」211号(2020年5月号)の、黒木俊秀編「子どものこころとインターネット」に掲載されているエッセイです。

 

パンデミックと法

▽「特別企画/パンデミックと法」一覧ページ
イントロダクション(大林啓吾)
憲法と感染症(大林啓吾)
パンデミックと他者への信頼(大屋雄裕)
エボラ出血熱とグローバルな正義(瀧川裕英)
日本の感染症対策(鵜澤剛)
公法および法哲学の視点からパンデミック(または感染症)を分析した「法学セミナー」2015年4月号掲載の特別企画「パンデミックと法」を再公開しています。

▽法律時評(法律時報)
・コロナの春(磯部哲)

「法律時報」92巻5号(2020年5月号)に掲載されている記事です。

・感染症対策の法的ガバナンスと専門家の役割(米村滋人)
「法律時報」92巻6号(2020年6月号)に掲載されている記事です。

 

▽弁護士が推す! 実務に役立つ研究論文
(第20回)協力か分断か? 新型コロナ危機と通商体制(藤井康次郎)
川瀬剛志「新型コロナウイルスと国際通商ルール」経済産業研究所(RIETI)Special Report(2020年4月16日掲載)についての書評です。

 

新型コロナウイルス対策のための特措法改正に反対する緊急声明

特措法改正の拙速な手順と法的問題点を指摘し、改正に反対する法学者・弁護士らが出した「緊急声明」(2020年3月9日付)を掲載しています(法案は3月13日可決・成立)。