事件類型別 弁護士会照会[第2版](編:愛知県弁護士会)
一冊散策| 2020.04.28
はしがき
今回、当会の『事件類型別弁護士会照会』を約6年ぶりに改訂し、発刊させていただくことになりました。
弁護士会照会制度は、示談交渉、訴訟の提起、訴訟追行、強制執行等の弁護士の全ての職務に関する調査を目的とするものであり、弁護士にとって極めて重要な制度です。
このため、弁護士として弁護士会照会に精通していなければ、依頼者の権利を十分に実現することはできませんし、弁護士が実現すべき社会正義たる真実発見も困難となります。
そこで、本書では、弁護士が利用しやすいように事件の類型ごとに弁護士会照会の書式を掲載しました。さらにその解説においては弁護士会照会以外の効果的な証拠収集方法にも言及しており、本書は、弁護士会照会のみならずその他の証拠収集方法を習得する上でも有益です。
また、今回の改訂版では弁護士会照会制度を利用する際に注意すべき点などを弁護士会照会調査室員がコラムとして掲げました。
さらに当会が原告として関わった訴訟の平成28年10月18日付最高裁判決では照会先の報告義務が認められましたが、具体的にどのような事案において報告義務が認められるのかについては、その他の下級審の裁判例が指針となります。そのため、本書では報告義務の有無の判断において指針となる裁判例を掲げてこれを解説しました。
本書は、照会先の担当者の方々にとっても弁護士会照会に対して回答する際の一助となりますので、是非本書を活用していただきたいと思います。
最後に、本書を執筆された弁護士会照会調査室の現室員・元室員のみなさま、本書を一般書籍として発刊していただいた日本評論社に深く感謝を申し上げます。
2020(令和2)年4月
愛知県弁護士会
会長 山下勇樹
目次
- はしがき
- 第1部 総論
- 第1章 弁護士会照会制度
- 第2章 愛知県弁護士会における照会手続
- 第3章 照会申出書の作成方法と問題点
- 第4章 申出弁護士が注意すべきこと
- 第5章 その他の証拠収集
- 第2部 各論
- 第1章 相手方の所在等の調査
- 第2章 占有者の特定
- 第3章 財産調査
- 第4章 文章の真正が争点となった事件
- 第5章 交通事故
- 第6章 保険事故(交通事故以外)
- 第7章 家事事件
- 第8章 刑事事件
- 第9章 建築紛争
- 第10章 消費者事件
- 第11章 労働事件
- 第12章 医療・介護事故
- 第13章 不法行為一般
- 資料
書誌情報など
- 『事件類型別 弁護士会照会[第2版]』
- 編:愛知県弁護士会
- 紙の書籍
- 定価:2970円(本体価格2700円)
- 発刊年月:2020年4月
- ISBN:978-4-535-52470-5
- 判型:A5判
- ページ数:304ページ
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