(第11回)都市と都市をつなぐもの:新幹線・高速道路の風景から

歩いて学ぶ都市経済学(中島賢太郎・手島健介・山﨑潤一)| 2023.08.23
都心に高層オフィスビルが林立しているのはなぜ? 原宿にアパレルショップが集中しているのはなぜ? この連載では、日本各地の都市で見られる何気ない風景の「なぜ」を取り上げ、その背後にあると考えられる経済学的メカニズムを解説するとともに、そのメカニズムをデータを使って検証した最先端の実証研究を紹介していきます。

(毎月下旬更新予定)

はじめに

日本の大動脈である東海道新幹線に乗り込むと、多くの乗客がノートパソコンを広げて仕事をしていることに気づくだろう。もしかしたら今あなたも新幹線の車内で仕事をしているのかもしれない。近年は、ビジネスパーソン向けに、仕事や電話、web 会議も可能なオフィス車両もできるなど、多くのビジネスパーソンが日々新幹線を使って都市の間を移動している。なぜ我々はこのように都市の間を移動する必要があるのだろうか。

このコンテンツを閲覧するにはログインが必要です。→ . 会員登録(無料)はお済みですか? 会員について

中島賢太郎 (なかじま・けんたろう)
一橋大学イノベーション研究センター准教授。東京大学大学院経済学研究科博士後期課程修了、博士 (経済学)。東北大学大学院経済学研究科准教授などを経て、2017年より現職。都市経済学・空間経済学を専門とする。スマートフォンGPSデータや歴史的データなど、幅広いデータを用いた実証研究を行っている。
ウェブサイト

手島健介 (てしま・けんすけ)
一橋大学経済研究所教授。コロンビア大学経済学部博士課程修了 (Ph.D.)。メキシコ自治工科大学経済研究所助教授などを経て、2022年より現職。主にメキシコと日本のミクロデータをもとに、グローバリゼーションおよび都市にまつわる諸問題を研究している。
ウェブサイトTwitter

山﨑潤一 (やまさき・じゅんいち)
神戸大学大学院経済学研究科講師。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス (LSE) 博士課程修了 (Ph.D.)。神戸大学大学院経済学研究科助教などを経て、2021 年より現職。開発経済学、応用ミクロ計量経済学を専門とする。明治期の鉄道や江戸期の農業投資など、日本の歴史的データを用いた実証研究を多く行っている。
ウェブサイトTwitter

※本連載は、共同執筆です。著者順は慣例に従いアルファベット順としています。