(第21回)異端児? 系外惑星たち

地球惑星科学の地平を求めて(半揚稔雄)| 2024.01.18
お馴染だと思っているはずの地球や宇宙も,自然科学の目で見ると実に多様な顔を見せてくれます.この連載では,地球を中心とした様々な対象や現象について,最近の知見をもとに改めて解説します.

(毎月中旬更新予定)

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1995 年 7 月以降,太陽以外の恒星で惑星を従えるものが続々と発見され,その惑星を系外惑星と呼ぶ.その数は,ほぼ確実と言える候補天体まで含めると,現在 6000 個にも上っている.系外惑星の軌道の特徴は,太陽系の惑星のように同じ向きにほぼ円軌道をまわっているのとは異なり,様々な様相を呈している.こうした点から見るとき,太陽系の惑星は稀なのか,それとも一般的なのか,その恒星系の成り立ちとも関連して,系外惑星の研究がますます重要性を増している.

系外惑星の大まかな特徴

図 1 は,これまでに特定された系外惑星の有り様を示すが,その特徴を見ておこう.

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半揚稔雄(はんようとしお) 1947 年,福岡県に生まれる.その後,北海道札幌市にて子供時代を過ごす.小学校 4 年の 10 月に,ソヴィエト連邦 (現在のロシア) が「世界初の人工衛星スプートニク 1 号を打ち上げた」とのニュースに接して,宇宙に興味を覚える.以来,宇宙飛行に関心を寄せ,物理学で理学士となるも,これが高じて防衛大学校,東京大学宇宙航空研究所 (現・JAXA宇宙科学研究所) などで一貫して宇宙飛翔力学の研究に携わる.この間に,東京大学から工学博士の学位を授かる.

著書:『ミッション解析と軌道計の基礎』(現代数学社,2014 年),『入門連続体の力学』(日本評論社,2017 年),『つかえる特殊関数入門』(同,2018 年) ,『惑星探査機の軌道計算入門 (改訂版)―― 宇宙飛翔力学への誘い』(同,2023 年)など.