出題(2024年5月号掲載分)/応募締切(5月8日)/解答(2024年8月号掲載)
出題1
$P (x)$ を有理数係数の $3$ 次多項式とする.このとき,$P (Q (x))$ が可約となるような有理数係数の $2$ 次多項式 $Q (x)$ が存在することを証明せよ.
ただし,有理数係数の多項式 $R (x)$ が可約であるとは,定数でない有理数係数の多項式 $R_1 (x),\,R_2 (x)$ であって $R (x)=R_1 (x) R_2 (x)$ を満たすものが存在することをいう.
出題:斎藤新悟 (九州大学基幹教育院)
出題2
$n$ を $2$ 以上の自然数として,$R=\{0,1,\cdots,n-1\}$ とします.$n$ 次正方行列 $A$ の各行および各列に $n$ 個の $R$ の異なる数が一つずつ入るとき,$A$ を方陣と見立てて $R$ 上のラテン方陣または $n$ 次ラテン方陣とよびます.
$R$ 上のラテン方陣 $A$ と $B$ について,同じ位置のセルに入る数の対全体が,$R$ の任意の $2$ 要素 $x$ と $y$ の対 $(x,y)$ のすべて ($n^2$ 個ある) にわたるとき,$A$ と $B$ は互いに直交するといいます.例えば $3$ 次のラテン方陣
は,同じ位置のセルに入る数の対全体が $(0,0),\,(0,1),\,(0,2),\,(1,0),\,(1,1),\,(1,2),\,(2,0),\,(2,1),\,(2,2)$ のすべてにわたるので,互いに直交しています.
(1) $1$ より大きい奇数 $n$ に対し,互いに直交する $2$ つの $n$ 次ラテン方陣を構成しその構成手順を記してください.
(2) $3$ より大きい素数 $p$ に対し,$3$ つの $4p$ 次ラテン方陣でそのうちのどの $2$ つも互いに直交するようなものを構成してください.
余力のある方は互いに直交する $2$ つの $10$ 次ラテン方陣の構成にチャレンジしてみてください.
出題:中川暢夫 (近畿大学理工学部)
応募規定[解答掲載2024年8月号]
郵送の場合
B5判の用紙をご使用のうえ,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:5月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記宛先までお送りください.
〒170-8474 東京都豊島区南大塚3-12-4
日本評論社 数学セミナー〈エレガントな解答をもとむ〉係
メール送信の場合
B5判のサイズで,解答用紙 1 枚ごとにA:出題の番号(例:5月号出題1),B:住所,氏名(ふりがなも明記,誌上での仮名を希望される方は,こちらに明記),年齢,職業を記入して,下記フォームから PDF ファイルを送信して下さい (ファイルサイズ10MBまで).
解答記載に LaTeX ご利用の方は,テンプレートもご活用下さい.テンプレート利用は任意です.またテンプレートの漢字コードはUTF8です.ファイルが文字化けするときは適宜変換してお使いください.
(1)投稿フォームが上手く動かない,(2)受信確認メール希望の方でメールが届かない,などの場合,susemi_elegant@nippyo.co.jp に直接お送り下さい.
注意事項
- 締切:2024年5月8日
- 二題に応募されるときは,郵送の場合は解答用紙を,メール送信の場合はファイルを,出題ごとにかえてください.
- 年齢を忘れずにお書きください.
- 解答用紙は両面の使用を不可とします.
- 解答用紙はご返却できません.
- 問題のご感想も歓迎します.
- 出題掲載号:数学セミナー2024年5月号
- 解答・講評は,本誌2024年8月号にてご確認ください.
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