#プロ精神科医あるあるノート タグ 記事一覧
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.11.14
(第10回)多数決的共和国としての私
「あなたは本当はこう思っているんでしょう」とか、「あなたの本音はどうなの」とか、こう聞かれて戸惑うことはないでしょうか。そもそも私たちの行動に本当にひとつの動機がいつもあるのかどうか。たとえば「私のこ[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.10.16
(第9回)アヒルのようにみえればそれはアヒルである
20世紀、時代は「主体」というものを求めていました。「主体」というのは、まあ、言ってみれば自分のことです。今では「ださい」行動のひとつの典型として揶揄される(ディスられると言ったほうが通りがよいのでし[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.09.13
(第8回)言うまでもなく、がんばったらなんでもできるわけではない
アタックNo.1
この連載では、なぜか昭和のテレビ番組や映画が次々に頭に浮かんで困っています。絶対に、若い読者の方々は今、私の脳裏に浮かんでいる番組をご存じないと思うからです。たとえば、「苦しくたっ[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.08.14
(第7回)サラ・コナーには二重見当識がない
ターミネーターってご存じですか
読者のみなさんの中で『ターミネーター』という映画をご存じの方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。未来はAIに支配されていて、人間という種の存在が地球環境に悪いと判断し[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.07.17
(第6回)死ぬ代わりに先延ばしを選ぶ
本当にこの先に希望はあるのか
突然ですが、この先、生きていていいことはありそうだと思われますか。
実習に来ている医学部の学生さんにそう尋ねると、「あると思います」と迷いなく明るく答える人が圧倒[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.06.13
(第5回)機能は貝のようになったとしても
赤ん坊は人か動物かをめぐる議論
どうして赤ん坊を私たちは人と認めることができるのでしょうか。テレビなどで新生児の誕生を寿ぐ番組を見ていると、赤ん坊こそ一番純粋な人間らしい人間ではないかと即座に反論を[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.05.16
(第4回)ミスド、スタバ、コメダの距離感
蝶に好みの花があるように
蝶というのはかなり厳格に特定の花をターゲットにして蜜を吸うのだという話を聞いたことがあります。たとえばモンシロ蝶はタンポポが好きで、アゲハ蝶はヒガンバナ。ちょっと似合いすぎ[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.04.16
(第3回)恋人転移から始まり、父親転移を通り、おじいさん転移に到る
若い精神科医の試練のひとつとしての恋人転移
きちんと臨床をしようとしている若い精神科医にとって、最初の試練はいくつかありますが、「恋人転移」もそのひとつでしょう。文字どおり、来訪者が年若い精神科医に[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.03.14
(第2回)外来における「ふにゃふにゃ」あるいは「ゆるふわ」
「ふにゃふにゃ」あるいは「ゆるふわ」と静的了解
うちの医局では(もう定年で退職したので、厳密には元医局というべきなのですが)、相談に来られる患者本人や家族への対応を、とりあえず今は「ふにゃふにゃ」し[……]
プロ精神科医あるあるノート(兼本浩祐)| 2024.02.14
(第1回)ラスト・ジェンガ、ファースト・ジェンガ
医学部の学生さんに、私の診察に陪席してもらっていたとき、患者さんが退席してから自分の処方を見てもらって、「この処方は精神科でのよい処方のひとつの条件を備えていますが、どの点がそうかわかりますか」とよく[……]